【乗って残そう蒲郡線】#4 こどもの国駅

こどもの国駅

本来であれば吉良吉田→三河鳥羽ときたのだから次は西幡豆駅を紹介しなければならないのだが、とんでもない情報が入ってきたので2駅飛ばして今回はこどもの国駅を紹介させていただく。ご了承願いたい。

まずはこちらを見てもらいたい。


なんだっそら、耐えられない。
「鳩が豆鉄砲を食ったよう」な感覚とはまさにこのことであり、今の今まで駅舎が解体されるということを知らなかった自分に腹立たしさを感じた。
全く、日々の記録がどれだけ大切なことか改めて痛感させられる。

さて、ここでこどもの国駅について説明をする。

こどもの国駅
▲在りし日のこどもの国駅駅舎。

こどもの国駅は1974年に愛知県政100年を記念して開園した「愛知こどもの国」の最寄り駅として、当時の洲崎駅を東へ400m移転させて開業した駅である。
愛知こどもの国は皇后美智子様も来園されており、それによる多くの乗降客を見込んで蒲郡線では唯一の6両編成対応のホームとなっているが、現在は2両ワンマンが主であるため一部立ち入り禁止になっている。
また、蒲郡線で高架駅となっているのは蒲郡駅とこの駅のみである。

休日になるとホームからはこどもの国で走っている汽車の汽笛も聞くことができ、走っている様子を一瞬見ることもできる。
こんな駅日本中探してもそうそうあるもんでもなく、これだけでもこどもの国駅の価値は高いと言えよう。

こどもの国駅

屋根側面には波模様。昔の名鉄にはこのような遊び心があった。
今はどうであろうか?効率、合理化重視のつまらない駅舎ばかりである。
皮肉にも「もうすぐ廃線だろう」という名鉄の経営方針から蒲郡線に設備投資をあまりしてこなかったおかげで、蒲郡線は昔ながらの駅舎が残る名鉄駅舎の宝庫となった。
しかしその中の一つが無慈悲にも解体。残ったのは日焼け痕のように残った高架駅だけである。
壊した理由は恐らく老朽化で「直すより壊したほうが安い」ということなのだろうが、壊して終わりと言うことはつまり先が見えているということでもある。
そして知らぬ間に子供の頃の大事な思い出を一つ壊された。なんと悲しい事か。

こどもの国駅
▲奥に西浦半島。そのさらに奥にうっすら見えるのは渥美半島の田原市である。

こどもの国展望台から。この展望台からは風光明媚な三河湾を一望することができ、それはもう素晴らしいの一言である。

※PLフィルター、望遠レンズ、三脚があるとよい。当時の自分はコンデジ一本で猪突猛進だったためどうしようもない写真が多い。

こどもの国駅
こどもの国駅

遠くからでもはっきりと聞こえる名鉄6000系の足音はこの地に鉄道が根付いているということを再確認させてくれる。

今度はこどもの国駅の向かいにある桜の木の下やカーブ左の畦道あたりからアプローチしてみたいがどのような写真が撮れるかは分からない。何せネット上に転がっている画像の殆どがこの俯瞰かホームからの撮影だからである。
流石に有名二大構図、そうなるのも仕方がない。若し地元有志がこどもの国駅に駅ノートを置いたならば先ず間違いなくこの二大構図と事務員を絡ませる(爆)。

恐らく桜の木の下からはこのような写真が撮れるものと思われる。

こどもの国駅
▲流石にこの歳でカメラ持ってニヤニヤしながら一人で「こども汽車」に乗るのは憚られる……。

一方こちらはこどもの国で走る蒸気機関車「こども汽車」。
日本における鉄道遊具・ミニSLの始祖であり、園内を1周約7分で走る。
誇らしげに鳴らされる汽笛は爽快の一言であり、飽きることがない。
土日祝日の運用だが、日中は蒲郡線よりも運用が多い(爆)
(一時期、神岡鉄道のようにレールを利用したレールマウンテンバイクを取り入れようとしたようだが、それから続報が全くない。一体どうなっているのか?)

これほどまで素晴らしい場所であるにも拘らず認知度は低め。一時期はこどもの国の存続まで危ぶまれた。廃線の危機なのは蒲郡線だけではないということである。

乗って残そう蒲郡線も大事だが、周辺観光も同時に立て直していかねばこの素晴らしい風景を多くの人が知らずに廃れていてしまう。そのようなことにならぬよう、微力ではあるがこの三河湾周辺の魅力を伝えていければと思う。無くなってから気付くのでは遅い。
名鉄も「蒲郡線フリーきっぷ」でも作ってJRとラグーナから観光客を奪うぐらいの気概を持ってほしいが、名鉄側としては採算が合わない可能性があるものはやりたくないのであろう。何と悲しきかな、土川氏も天国で嘆いていることであろう。

私も駅舎が本当に消失してしまったのかこの目で確認するために18きっぷと被るが春、桜が咲いたらこどもの国駅に行こうと思う。
また、今年もあと3か月もすれば紫陽花の季節である。
正直最近の紫陽花祭りの二次元ポスターが楽しみになりつつもある(爆)ので今年も期待したい。去年は撮らなかったが、今年はカメラも変わったことだし撮りに行こうと思う。
(紫陽花祭りに関しては形原駅・三河鹿島駅で語る)

形原あじさい祭り ポスター

……ポスターどっかで一枚貰えないかしら(爆)。

序でに更に脱線すると先月遂にガマゴリうどん専用サイトができたらしい。
以前「手打ち 主水庵」にて初めてガマゴリうどんを食べたがすんなりと受け入れられるとてもいい味だったので機会を作って他店のガマゴリうどんも食してみたいものである。

幡豆net.com
名鉄の写真だけでなく幡豆港にいる猫の写真などそのほかにも沢山幡豆の魅力を教えてもらった。とても役に立つサイト。


鉄道コレクション 鉄コレ 名古屋鉄道6000系 (蒲郡線・ワンマン仕様) 2両セット
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COMMENTS

burning s
2016/05/16 (Mon) 05:38

はじめまして

こんにちは。はじめまして。

今月初めのGWのある日に名鉄蒲郡線に乗りました。

僕の記憶では約20年ぶりに乗ったのですが
こどもの国駅の駅舎が壊されてたのをネットで見たときはショックでした。

名鉄蒲郡線の現在の名鉄内での立ち位置が明らかにわかってしまってるのは
確かですが2000年代のある時期から無人化を推し進め
風情あった駅舎からどこにでもある退屈な簡易式の駅舎に変わったりと
外から見ても合理化せざる負えないのかと思ってましたが残念です。

よろしければリンクさせていただいてもよろしいですか。

しらたき
2016/05/16 (Mon) 07:28

Re: はじめまして

初めまして。コメントありがとうございます。
こどもの国駅舎解体は本当に残念でしたね。事前アナウンスが全くないまま(見逃した?)突然壊されたので本当にショックでした。
名鉄ほど東向け東でオリジナルティーを失ってしまった鉄道会社もないでしょう。
赤字がきつく一企業として利益至上主義になってしまうのは十分承知していますが、あまりにも露骨な合理化で儲かればよいという意思が見え見えなのはとてもスマートとは思えませんね。

リンクありがとうございます。
こんな言いたい放題のブログでよろしければこれからも宜しくお願いします。

名鉄蒲郡線を救え!