【第54話】岐阜県 白川村~高山市 花の森・四十八滝山野草花園 - 岐阜

【第54話】岐阜県 白川村~高山市 花の森・四十八滝山野草花園

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【第54話】クリンソウのさく頃に


ある日唐突に「ひぐらしのなく頃に」の巡礼がやりたくなった。
それを友人に伝えたところ「じゃあ行くか、車出すわ」
なんとまあ話のわかる友人である。


聖地巡礼と言う言葉が一般受けするより遥か昔のある日のことであった。

「なんかひぐらしのところ行きたくなってきたんやが」
「一度行ったけど好いところだったよ、行く?」
「おっ」

勢いというのは大事だ。別に"聖地巡礼"と大層な言葉を使う気はしない。ちょっとやりたくなったから行くだけである。
その昔アニオタ=犯罪者という立場で実際の土地がアニメに登場することが少なかった時代、実際に舞台になった場所へ行くと言えば白い目で見られ奇特の目に晒されたものだが、「君の名は。」が一般受けしたことでその行動を端的に形容した言葉"聖地巡礼"が「俺たちが生みだした言葉だ!」と言わんばかりのスピードで浸透していった。
何だかイラっとくる展開ではあるが、この"聖地巡礼"が商業的価値を生み出してしまった以上、一般受けというのも大事なプロセスであることは間違いない。

但し今回は一般受けもヘッタクレもない。題材が題材なだけに大々的な商業アピールはできない。こちらとしては変にアニオタ用の観光地化はされていないので好い距離感で歩きやすいと言えば歩きやすいのだが。

一行は三河国から順調に高速を走り、白川郷ICで下り、目の前にある道の駅白川郷へ。距離・時間的にも丁度トイレを利用したくなる。

圭一の家

三角屋根が特徴的な白河クリーンセンター。圭一の家である。
幸先のよいスタートにテンションが少しずつ上がっていくのがわかる。

飯島八幡神社

道の駅の向かいには飯島八幡神社があったので参拝させてもらった。

飯島八幡神社

手水は冷たい。飲み水ではないのでまだ「流石に白川の水はうまいわ!」と言ってはいけない(爆)。

であい橋

せせらぎ公園駐車場に駐車後、観光客の波を分けつつ庄川に架かる出会い橋を渡り萩町集落へと向かう。
当時は2012年ということで震災からまだ1年、震源地から離れているとはいえ観光客は然程気にならなかったが、今はどうであろうか。

であい橋

若しかしたらこのように振り返って写真を撮るというのも厳しい時期・時間帯があるかもしれない。行った時期が好かった。

白川村

出会い橋を渡り切ると始めに現れるのが土産屋。立地としては好い方だと思うが「駐車場前に土産屋があったから最後にあそこで買おう」と思うか「さっきそこの土産屋で沢山買っちゃったしなあ」となってしまうか。
因みにてけテケは木刀や日本刀が大好きだ。刀剣乱舞が好きだからという腐女子的理由ではない。
修学旅行生が土産屋でおかしなものを買ってしまうアレである。我々はどいつもこいつも精神的に成長が見られない。付き合う友人は選べよ、感染するぞ(爆)。

(ご当地Tシャツの類もその延長線上なのかもしれない)

続いて白川八幡宮へ。古手神社のモデルで梨花が烏に内臓を啄ばまれた場所だ。

白川八幡宮

なんだっそら、耐えられない。
これでは同じように撮りようがない。が、こればっかりはもうどうしようもない。だが我々にはまだ痛絵馬観察が残されている。

痛絵馬

なんとまあ……
昨今のプライバシー保護用の絵馬シールがバカバカしくなるほどの自己主張の見本市。
こんなに華やかな絵馬掛けはそう見られるものではない。
願い事をするための板もこれでは形無しだが「雛見沢(=白川郷)に行くことが夢だった」とするならば、願いが叶ったことの謝礼として絵馬を奉納する、というのは実に理にかなった行為とも言える。かなり都合のいい解釈な気がしないでもないが、神も仏も「思う気持ちが第一」という結論を出しているのでよしとしよう(爆)。

痛絵馬

隣町・南砺からの出張もちょいちょい見られる(爆)。
他にはどんなものがあるのだろうと後ろの方の絵馬を見てみると……

作為的罠

ヒエッ(怖)
とんだ罠に引っ掛かってしまった気がしてならない(苦)。

作為的罠

アニメ的に言うとおはぎを渡したシーンである。

メインの白川八幡宮参拝が終わったのでここからはブラブラと歩いて白川郷を見てまわる。

白川村

「これなんて花?」
おべっかなのかお世辞なのか、各所でよく物知りと言われる私であるが、知らない・興味のないジャンルは極端に興味がなく一般常識以下の知識量になってしまう。
思えば鉄道にしろ花にしろ、身近にあるものとはいえ、いや、身近にあるものだからこそ興味を持ってこなかった。
それがレンズを通して見ることで興味あるものへと変わっていった。カメラに感謝せねばならんが、それと同時に恐ろしいものである。

因みにこれカモミールらしい。名前だけはよく知っている。というか一時期お世話になっていた(爆)。

白川村

普段見ない風景の連続なので次第に撮るものがその辺の観光客と変わらなくなってくるのは御愛嬌である。
ここまで来るとある種のテーマパークと言える。

白川村

田んぼには水が張られ早苗が植えられている。
白川の肥沃な大地と清らかな水で育てられたコメはさぞかしうまいことだろう。

用水路

何とか様になる写真を撮っておきたいが、まだ見聞録4年目、大した技術もカメラも持ち合わせていないので体当たり勝負。
観光客の目を合掌造りから私に移すことに成功。なにも嬉しくない。

用水路

なんてことない水路にも魚がおり、水の清らかさを印象付ける。

「これなんて魚?」

……と聞く前に友人が「あ、ニジマスだ」と気付いてくれたので恥をかかずに済んだ(爆)。

レンタサイクル

レンタサイクル。自転車を使うような広さでもない気がするが、それでも利用したい人は利用するのだろう。

白川村

錆びた消火栓のようなもの。思わず撮りたくなる。まわりは「なんでそんなものを……」と言いたげであった。

白川村

沙都子の家。空き家になったら「リノベーションで貸別荘に!」とされかねない。

沙都子ハウス

梨花ちゃんハウス。そのままである。

白川村

梨花ちゃんハウスを過ぎると通学路。この道を上っていくと城山天守閣の展望台に辿り着く。

白川村

展望台に近付くにつれ視線は高くなっていく。
緑深くなる6月ではあるが標高の高い山の谷間には残雪が見られる。
黒部立山なのか奥飛騨なのか白山はさっぱりわからん(爆)。
因みにこれを山岳用語で雪渓というそうだ。

まーそれにしても天気がよろしくない。若しかしたらその内降るかもしれない。

白川村

斯くて坂道を上りきり城山天守閣の展望台に到着した。本当にまんまの景色で思わず感嘆の声が漏れた。

よっしゃ、撮ったろ!
そう思いカメラを構えると何やら左の方から……

ブーンブーン

白川村

クマンバチの襲来だ!!!!!思わず声を上げ瞬間的に避ける。
友人は「こいつはおとなしいし刺さないから大丈夫だぞ」と呆れたように言うが、

白川村

虫嫌いにそんなこと言ったところで気休めにもならない。でかい図体して重低音を絶えず流す黒い虫を「おとなしい」だなんて信じられるか。
コンビニ前に屯するヤンキーにも同じように「目を合わさないようにすれば大人しいよ」と言えるか!?
「飛行機は車より事故率低いし安全だよ」だったらお前は乗ってる飛行機が落ちたら償ってくれるんだな!?悪意を持った人間なんてこの世におらんのだな!?

とまあお決まりの自分だけを信じる展開になってきたのでそろそろ下りる。

白川村

圭一が白いワゴンにひき逃げされた場所。奥の小屋は公由家。雛見沢村の村長・公由喜一郎の家である。
左奥にはついさっきまでいた城山天守閣の展望台も見える。

白川村

当時は好い風景だなあと思いつつ撮っていただけであったがこれを今撮ろうとしても絶えず観光客が写ってしまい満足に撮れないだろうと思うと中々貴重な体験をさせてもらったと思える。

診療所

入江診療所こと白川診療所。

白川村

一回りしたところで「腹が減ってきたな」ということで飲食店を探し、店名は失念したが確か五平餅を売っていた店に入店した。

白川村
▲解る人はこれで特定できるかもしれない。

流石白川村、飲み物を冷蔵庫ではなく流水で冷やしている。
冷やしているのがラムネ瓶というのがまた好い。

白川村

最後にせせらぎ駐車場横にある野外博物館合掌造り民家園に立ち寄る。
パンフレットとクリアファイル付きで当時500円だった(現在は600円のようだ)。

合掌造り民家園は昭和42(1967)年に庄川支流の加須良川沿いにあった加須良集落の集団離村を機に貴重な合掌造りの家が失われていくことに危機感を持った白川村が”民家保存モデル”として「村立 白川郷合掌村」を設立、開業した。
白川村保存運動の原点となったこの村は平成6(1994)年に現在の名称に変更された。

岐阜県重要文化財指定建造物が移築保存されている他、白川村の文化、伝統の資料を展示。亦、白川村で集団離村で消滅した集落の写真なども展示している。

水車

水車小屋。魅音との待ち合わせ場所だ。

中野義盛家主屋

旧中野義盛家住宅。
加須艮地区で代々庄屋を勤めた中野義盛が安政年間(1858年頃)に能登の大工により建築したもの。
現在のものは明治42(1909)年に火災で焼失、再建されたものである。

中野義盛家主屋

中はとても広く、如何にも金持ちの家という感じがする。
ひぐらし的には集会所、古手本家とも言う。

合掌造り屋根裏

屋根裏に当たる部分にも入ることができるが暗い上にギシギシ言って若干の恐怖を感じた。
結構無理な体勢からコンデジを構えていた気がするがそのせいでかなりブレている。
こういうところで立てていいものなのかどうかはわからないが、三脚があればよかったと思ってしまった。

大家藤重家稲家小屋

旧大家藤重家稲架小屋。
江戸時代末期に建てられたものと推定される稲架小屋。
田で刈り取った稲をかけて乾燥させるために建てられた。

鳩谷八幡神社

鳩谷八幡神社。
民家園から1.5km離れた白川村鳩谷から移築したものであり、神社の酒蔵庫として使用されていた。
緑の深い時期に撮ったので妙に神々しい写真が取れてしまった。

東しな家主家

東しな家主家。
安政年間(1858年頃)に中野清四郎家(義盛の先代)とともに火災より焼失した際に建築された。

山茂文四郎家唐臼小屋

山茂文四郎家 唐臼小屋(写真右)。
明治中期のもの(推定)。この地方では水車の歴史は新しく、脱穀粉ひきには唐臼が使われていた。小屋の外にある舟に水を溜め、唐臼を杵でついて脱穀や粉をひく。

水織音の滝

水織音(ミリオネ)の滝。これについての詳細は不明であった。

合掌造り民家園

もうちょっと見て回りたかったが白川村を離れる時間が近づいていたことと、団体客の大群が押し寄せて若干ダレてしまったのでこのあたりで車に戻ることにした。

隣県にありながら鉄道がなく中々訪れる機会もなかった白川村であったが、今回友人の機転で漸く訪れることができた。
出来れば他の季節にも来て違う白川村の顔も見てみたいものだが、昨今の外国人観光客需要を考えると今回のようにゆったりとした観光は中々難しいのかもしれない。


「折角飛騨まで来たのだから」ということで今回の「締めの帰り温泉」は白川村の真東にある平湯温泉で高品質の温泉を楽しもうという計画にした。ただ、その前にどうしても立ち寄りたかった場所があったので無理を言って寄ってもらった。それが……

クリンソウ

花の森・四十八滝山野草花園である。

クリンソウ

宇津江四十八滝の一角にある花の森・四十八滝山野草花園は、白樺・ホウノ木・ナラ・トチ・スギといった森林の中に野の花や山の花が広がっている自然の地形を活かした花園だ。
クリンソウ約15万本、ササユリ約1万5千本、アジサイ約5千本を中心にナナツバキ、オミナエシ、ミズバショウ、ショウブ等の植物を観賞することができる。
花の見頃はクリンソウが5月下旬から6月中旬、ササユリが6月中旬から下旬、アジサイが7月中旬から8月上旬ということでこれはもう行くしかなかった。

と言うのも、この花の森は私が師と仰ぐR氏に教えて頂いたイチオシスポットだったからである。
師は今は有名となってしまったモネの池の存在に一早く気付いたり朝もやを撮るために車中泊で前日から仕込んだり、兎に角本気で写真を撮ることが好きで、川や滝の激流の表現、亦逆に朝の森閑とした池を表現することに特に長けていた人だった。

そんな師に教えてもらった花の森、時期も場所も丁度良く師の写真で見たままの風景がそこには広がっていた。
この花の森はあまりメディアに取り上げられない場所且つ中々アクセスがし辛い場所でもあるので客は少なく散策し易い。流石師イチオシである。

クリンソウ

クリンソウは日本原産の多年草である。
成長すると高さ30-90cmほどになり、日本に自生するサクラソウ科の植物のなかでは最も大型。
花は花茎を中心に円状につき、それが数段に重なる姿が仏閣の屋根にある「九輪」に似ていることから名前の由来となっているそうだ。
確かに点に向かって一直線に伸びるその姿は九輪そのものかもしれない。

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緑の中二ピンクや白、赤が混ざった不思議な絨毯は春から夏にかけての一番快適な陽気をクリンソウ達が楽しんでいるように見え、見ているだけで何だか楽しくなっている。
流石にこのような物が見られると思ってなかったのか友人からは「すごいわ」「よくこんなの見つけたな」と褒められた。師のお陰である。

この後は予定通りひらゆの森に向かった。実はこの宇津江四十八滝の近くにも宇津江四十八滝温泉 しぶきの湯 遊湯館という入浴施設があるのだが、こちらはもう完全にアウトオブ眼中であった。
ただ、途中から案の定雨が降り出したことと長湯で体が疲れ切ってしまったせいで肝心のひらゆの森の写真は撮り忘れた(爆)。アホか!

(4年後の【第243話】Two Typhoonsであの湯が忘れられず再訪、その時に写真を撮ったのでよしとしよう……)

No.054クリンソウのさく頃に
場 所岐阜県 白川村~高山市 花の森・四十八滝山野草花園
日 時2012/06/12
備 考白川郷観光協会ホームページ
雛見沢・興宮聖地巡礼
宇津江四十八滝温泉 しぶきの湯 遊湯館
引 用ひぐらしのなく頃に -鬼隠し、綿流し、祟殺し、暇潰し編
ひぐらしのなく頃に -鬼隠し、綿流し、祟殺し、暇潰し編
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