【第254話】兵庫県 北条鉄道 播磨下里駅~姫路駅 - 最新ネタ

【第254話】兵庫県 北条鉄道 播磨下里駅~姫路駅

254v.jpg

【第254話】駅長三セク倶楽部


前回の続き。秋の山陰旅行最終回。
来てくれと言われたので行った。呆れるほど単純。しかし其れが一番自分らしい。


播磨下里駅

というわけで大海あすか氏の根城となった播磨下里へやってきた。この駅も2回目となる。この駅は私が来ない間に色々と変化があった。改築されたのである。

播磨下里駅

駅舎。写真で取り上げられるのもこの構図が多いが、イラストでも大体この構図が採用される(爆)。
外観は2年前と然程変わりないが、駅の景観に似つかわしくない色の自動販売機が新設されていた。この駅に自販機が2つも必要なのかは疑問であるが、ねっぴーラッピングが施されているところを見ると地域振興を兼ねているようだ。

播磨下里駅
播磨下里駅
▲2年前の播磨下里

駅舎内も改築され生まれ変わった。……だがどこか中途半端である。少し前に派手な長駅を見てしまっているせいなのかもしれない。

播磨下里駅

とは言え、掲示板と化していたベニヤ板を剥がし、切符売り場、手荷物受取場を復活させたことは大いに評価したい。
奥が見えるようになったのでスペースが広くなったように見える。

これによりそれまで下里庵として開放されていた隣の駅事務室が待合室として開放されることになった。

しかし……

播磨下里駅

なんや殺風景じゃのう……
そうだったのだから仕方ないというのもあるが、どこかイベントスペースを開放しただけの雰囲気がある。
とは言え、風が凌げる建物があり冷暖房も完備、隣には平成24年にできた綺麗な水洗トイレもある。
地方ローカル鉄道の無人駅としてはオーパースペックであり、地元住民が気持ちよく利用できる環境を整備したという点では満点である。
これには北条鉄道の取り組みに感銘を受け寄付された方々の力やボランティア駅長の取り組みなど様々な思いがなければできることではない。
我々にも蒲郡線というものがある。今も尚廃線に怯え、撤去された駅舎に嘆き、過去の幻影を追い続けているが、今できることを実行し訴えていかなければならない。
愛知県は車社会だから仕方ない、終わった路線だから仕方ないなどと後ろ向きな考えで観光資源、鉄道遺産を潰してはならないのである。
鉄道が無くなって栄えた街はない。人が使うものは人の力で何とかするしかないのである。

普段から蒲郡線の危機については当ブログで駄文を書き連ねているが、今回の旅で廃線が確定した三江線を見てきただけに考えさせられることが多かった。

播磨下里駅

あんたがそんなマジメなハナシしとってええのか? 全くだ。
気を取り直して辺りを見回すと……

播磨下里駅 駅ノート

見つけてしまった。

播磨下里駅 駅ノート

どっちに書いたらええねん……(困)
どちらもページ数に余裕があり困ったが、取り敢えず上にあったほうに書くことにした。

播磨下里駅 駅ノート

今回のテーマは「改築されても同じ場所に残っていたベンチ」に焦点を当てた。
左上は自販機にも描かれていた加西市のご当地キャラねっぴーと播磨下里ボランティア駅長畦田住職が開いている「下里庵」に因んだものを描いておいた。

仏説摩訶般若波羅蜜多心経は般若心経の一節であり、上の暖簾のようなものは下里庵が開扉された時に出てくる五色幕である。
釈迦如来の説いた教えを広く宣べて流布させることを表すもので、普段は寺院の壁面や堂内の入り口に掛けられている。
亦、私が描くイラストは大抵モノクロなのでわからないが、五色幕と言われている以上色があり、5つの色は智慧(空など仏教の真理に即して、正しく物事を認識し判断する能力)を表すとされる。

緑……妙観察智
平等であっても、それぞれ違うものであることを知る智慧


青……成所作智
あらゆるものを完成にみちびく智慧


白……平等性智
すべてのものが平等であることを知る智慧


赤……法界体性智
物事の本質を明らかにする智慧


黄……大円鏡智
鏡のように、あらゆるものを差別なく見ることのできる智慧


神道が仏教に乗っかってええのか?
ええねん、郷に入っては郷に従えの精神が肝要や。

右の 歴史は 古き下の里 見守りつづける 善防の山は駅横の石庭に刻まれていた言葉を拝借した。
イラストでこの句を使ったのは後にも先にもワシだけじゃろう……フッフッフ……
他のイラストも一部紹介していこう。

播磨下里駅 駅ノート

あすか駅長のもの。
日付は8/28、播磨下里ボランティア駅長に就任したことをtwitterでアナウンスした日に描かれたものである。

播磨下里駅 駅ノート

きろは氏。ワシは長髪を描くのが頗る苦手である。
風景のあすか駅長、キャラのきろは氏、オールラウンダーの永田師、琉球先人まったりDRer氏と、何をやってもどうにもならない。
描かれた翌日に訪問してしまいイラストの隣ページに書くハメになって比較されるような事態だけは避けたいものである()。

因みに宇都井駅同様、メッセージ性の強い一般向けなイラストを心掛けたので播磨下里にも事務員はいない。
この事実を駅長に伝えたところ「やっぱりちょっと寂しいですね」とドストレートに言われてしまったので(爆)、今度から播磨下里を描く時は事務員を入れようと思う(焦)。
亦、この播磨下里から四隅のどこかに駅のシンボルを使ったロゴを描くというノルマを課すようにしている。

他にも見るとやはり駅名標や例の駅舎を中心に描かれたものばかりであった。よしよし、ネタ被りはしてないな、流石ワシじゃ……

播磨下里駅 駅ノート



なんだっそら、耐えられない。
なんと私が来る4日前に来られた駅長が石碑を題材にしていた。
流石駅長、先見の明がある(爆)。

播磨下里駅

ちょいちょいと写真を撮りつつ長文をダラ~っと書いていたらあっと言う間に折り返しが来る時間になってしまった。

播磨下里駅

見よ、この血と涙となんやようわからんものが染み込んで丸々と太ったリュックサックを。風格すら漂っているではないか。
このスタイルに慣れると面倒臭そうにスーツケースやキャリーケースの騒音をまき散らす旅行客がバカバカしく見えてくる。この後竹原で数多く見かけることになるのだが。

法華口駅

残る駅は2つ。法華口駅に来た。この駅も2回目。
法華口の由来は紅葉の名所であり日本屈指の古塔「三重塔」がある法華山一乗寺の入り口からだが、駅から徒歩4.7kmの場所にあるため大半の参拝客は姫路からの直通バスを利用するらしい。

法華口駅

この日もパン屋が開いているということで駅舎内には平日にもかかわらず大勢の地元客がいた。
どこで写真を撮っても人間が入ってしまいそうで難儀しそうだったのでさっさとノートを見てしまおうと辺りを見回すと、2年前と同じ場所だけがぽっかりと空いており「ここやで」と言わんばかりにノートとイラストがまとめられたファイルが置いてあったので、導かれるかのようにそこに居座ることにした。
外の自販機で縦ロングのコーラ缶を買い準備万端。駅の隅でビールの如く一人威勢よくコーラを飲む姿はどこか異質である。

前回は外観やらなんやら写真を撮りノートに出来損ないの消しゴムスタンプを押しただけで終わってしまい、ファイルを探すことをしなかったので先ずはファイルのほうを見せてもらうことにする。

法華口駅 駅ノート
法華口駅 駅ノート
法華口駅 駅ノート
法華口駅 駅ノート
法華口駅 駅ノート
法華口駅 駅ノート



勇気が要るわねこれは……
これは昔久屋大通のとらのあなでコミュニケーションノートを見た時と同じ感覚である。しかしやるしかない。

法華口駅 駅ノート

いつものやつをやる。
構図は昔どっかで見たかっこいいやつをパクっただけのものである(爆)。
イラストをモノクロオンリーで仕上げるようになってから結構な時間が経った気がする、情けない事に色の使い方を盛大に間違えたのでまだまだ精進が必要であると感じた。白の使い方もまだまだド素人である。

それよりも紙の採寸を間違えたことが恥ずかしい(爆)。

ロゴは北垣さんの横顔とパン屋「駅舎工房モン・ファボリ」のロゴを秋が近づいているので紅葉でくっつけた。
もっといいのあると思うから誰か考えてくれ(投槍)。

コメントを書いていると折り返しの列車がやってきた。
手をペンからカメラに持ち替えホームに出る。つい最近北条鉄道はマナーの悪い鉄オタを正すため注意書きを出した。
鉄オタというものは目的の為なら人の迷惑を顧みない社会不適合者が多いので仕方ないが、昨今鉄オタだけに留まらずカメラを持つ全ての人間がそのような傾向にあるような気がする。
これはSNSの普及によって見えなかったものが見えるようになったり、所謂「SNS映え」するものを撮ろうとする人間が増えたことも一因だが。

そんなわけでカメラを構えるのは扉が閉まってから。
うーん、もうちょっとズームしてもええk……

プープープーガガガ……

「レンズの状態を確認してください」




尾関山で課せられたカルマを失念していた。
慌てて電源を入れ直してシャッターを切ったが、

法華口駅

こんなものしか取れなかった(苦)。
もういっそ望遠にして背景ぼかして北垣さんクローズアップで良かったような気がする。マジで。



終わってしまったものを悔いても仕方ない。戻ってコメントの続きを書くとする。
暫くして駅舎から段々と人がいなくなり、いつの間にか駅舎内に静かな時間を迎えた。
快適な空間でコーラを飲みながら只管文字を書く作業に没頭。贅沢な時間の使い方である。

法華口駅

また暫くして北条町からの折り返しがやってきた。
この日の北垣さんは客人の相手やレンタサイクルの手続き、タクシーの手配で非常に忙しく、列車見送りも慌てて出てくるような状況であった。
無人駅なのに忙しいというのが先ず凄いが、それだけのものを作り上げたというのがまた凄い。
子育てとの両立もありかなりキツい仕事だとは思うが、自ら進んで拓いた道。やりがいもあるだろう。

法華口駅

見送りの撮影を終え隣で撮影していたおじさんが後ろを振り返りつつ一言。

「やっぱり、あっちよりこっちのほうが画になるね」

全くだ、先程の失敗を掘り起こさないでくれ。

会話が弾む。
訊くと畿内在住で北条鉄道は国鉄時代から乗っているらしい。
「今日はJR西の一日乗り放題きっぷで来たんだ」ときっぷを見せてくれた。

「あ、同じようなもんです」と名刺代わりにこちらも秋の乗り放題パスを見せる。3セク駅で互いにJRのフリーきっぷを見せ合うというのも何かおかしな話だが、その後小一時間JRのきっぷについて語る。
最初にテンプレの如く愛知県在住であることを告げていたので、「東海の人間からするとJR西のきっぷは前日までの購入、複数人購入等の縛りがあるきっぷが多くて中々利用し辛い」と言ったらしみじみと納得されていた。

その後は好きな路線やこれからの時期の撮影スポットを色々と情報交換する。
京都の紅葉は人が増えすぎたせいでもう長い事撮ってないらしい。

「行くなら車で早朝にちょっと撮るぐらいやね、体力との相談やけど……」

やはり一番の問題は体力らしい。全くである。
因みに好きな路線は只見線らしい。

その後も時間を忘れ喋り続けていると唐突に粟生側からゴングが鳴らされた。遮断機の音である。
慌てて帰り支度をし、テーブルの上のものを整理する。先にノートを書き終えておいてよかった(安)。

最後におじさんから一言「楽しかったよ、気をつけて」と言われたので「お元気で!」と返し列車に乗り込んだ。
若しかしたら今回の旅で一番時間が短いと感じた場所だったかもしれない。全く法華口は罪な駅である。

北条町駅

斯くて、終点北条町にやってきた。

北条鉄道 フリーきっぷ

例の如くフリーきっぷを引き換えるとともに駅長宛てにあるものを渡した。



▲どっかにワシのもあるぞ

駅長曰く「嬉しかったので毎回飾る」ことにしちゃったらしいので、気になる人は特定日に播磨下里で行われている播磨下里お絵描き会にでも行ってみてほしい。

私も一度お邪魔したいが、規則正しい土日休みのある一般社会とは真逆の生活をしているので中々タイミングが合わないので難しいところである。

北条町駅

毎度の如く、ここから神姫バスに乗り姫路へ向かう。
新快速の性質上、粟生から加古川に行き新快速に乗って帰るより、姫路始発新快速に乗車したほうが窓際も確保できて何かと楽なのである。

バスは途中まで数人を乗せた状態だったが、姫路城に近付くと車内はアジア系外国人で満員状態になった。
2年前はそんなことなかったのに何時の間にこんなことに……

姫路駅

姫路駅着。
バスの運転手は外国人に対してできるだけ問題を起こさないでくれと言わんばかりに機械的な対応に終始していたが、最後の降客だった私(別に急いでいるわけでもなかったので先に外国人を通した)が「ありがとうございました~」と言いICOCAを翳すとオアシスを見つけたと言わんばかりに「はい、ありがとうございました~!」と満面の笑みで返してくれた()。

姫路駅

何度目かこのアングル。路地裏見聞録と姫路は切っても切れない関係になりつつある。
帰りの飲み物とやみつきホルモンを某ファミマ姫路駅南店で購入しホームへ向かう。

えきそば

折角なのでえきそばも食べておくことにした。
いつもなら迷わずきつねなのだが、前回食べた時におばちゃんが「男性は大半天ぷらやねぇ」というのを聞いてしまっているのでなんとなく今回は天ぷらにしてしまった。なんたるザマ。

姫路駅
▲やはりJR西のLED行先表示は明朝体のオレンジLEDに限る。昨今のフルカラーLEDの白字MSゴシック体はどうにも好かん。「フルカラーだからやろうと思えば国鉄方向幕もできるんですよ?」と言われたら揺らぎそうだが。

さあ後は帰るだけ。目の前に止まっている野洲行き……ではなく次発新快速の長浜行きに乗車し約4.5時間かけて帰宅。
案の定、途中で記憶が無くなった(爆)。

2016-3in.png

今回使った予定表とその結果である。色々と勉強になった旅であった。
最初はうまくいかなかったが、タイムテーブルを根底から覆すようなアクシデントが起こらず本当によかった。



No.254駅長三セク倶楽部
場 所兵庫県 北条鉄道 播磨下里駅~姫路駅
日 時2016/10/20
備 考北条鉄道株式会社
播磨下里お絵描き会
駅舎工房モン・ファボリ
法華口駅ボランティア駅長
引 用放課後さいころ倶楽部 1
放課後さいころ倶楽部 1
関連記事
スポンサーサイト

0 Comments

Leave a comment