【第248話】島根県 鹿賀駅~宇都井駅~江津駅 - 最新ネタ

【第248話】島根県 鹿賀駅~宇都井駅~江津駅

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【第248話】私が行かないでどうすんだ
前回の続き。
三江線の1日も愈々佳境。のんびりとしたローカル線どころかやや慌ただしい1日だった気もする。


鹿賀駅

コインレストランかわもとから鹿賀駅に帰ってきた。
この長閑過ぎる風景は凶悪事件とはあまりにも無縁である。

鹿賀駅

余に利用者が少ないのか、ここまで来ると代行タクシーになるらしい。初めて見た。

鹿賀駅

列車が来るまで待合室でゆっくりしていようと思ったのだが、あまりにカメムシが突撃してくるので外でホームに座り足を線路に投げ出して待つことにした。
一面に広がる田畑の一角で農作業をするおばさま方の楽しそうな笑い声と会話がここでのBGMである。
誰かにとっての非日常は誰かにとっての日常だ。非日常側から日常を覗くというのは理想の現実を垣間見ることもあれば酷な現実を見せつけられる時もある。それが唐突に同時に押し寄せた時、私は一抹の寂寥の情を催した。

鹿賀駅

時刻は16時、陽も傾きつつある。あれほど暑かった昼間とは打って変わり吹き抜ける風にやや冷たさを感じるようになってきた。
1日目の旅、色々あった三江線旅も愈々佳境である。
外も相変わらずカメムシの応酬を食らったが、環境音をBGMに列車を待つのも悪くなかった。

キハ120

斯くて、三次行きが入線。今度は1両だった。
車内は席は埋まるほどの客数で立ち客は数人。前面展望で立っていると何処ぞの鉄オタの写真や動画に顔面が写ってしまうとも限らないので(爆)、後面展望にて車窓を楽しむことにした。

途中、学生が竹駅で降りて行くのを確認した。1人/日の利用客は学生だった。
尾関山から三次でもそうだったが、数は少なくとも地元の学生に利用されているのが確認できたことは大きな収穫であった。

みさ坊

鯨のズボンを履き、山の形をした帽子を被った猪、みさ坊。
美郷町で「山くじら」と呼ばれている特産品のイノシシをモチーフに作られたゆるキャラらしい。

潮駅

潮駅。直ぐ傍を江の川が流れる名所であると共に、春になると駅前の国道375号線の桜並木が桜のトンネルに変貌する。

亦、徒歩5分の場所に塩分が多く含まれた塩化物泉(名前の由来でもある)潮温泉が湧いているので、列車の待ち時間にひとっ風呂浴びるのも好い。

潮駅

駅ノートの存在も確認できた。

そして愈々……

宇都井駅

宇都井駅に降り立つ事が叶った瞬間である。

宇都井駅

中々列車が発車しないので何でだろうと思っていたがどうやらサービス停車らしい。
記念に降りて写真を撮り列車に戻る客が多かった。

宇都井駅

列車を見送ったあと待ち受けるのがコイツである。
なんとバックナンバーの多いこと……

宇都井駅 駅ノート

ということで宇都井駅の駅ノートにいつもの貼って書くやつをやる。
今回はしっかりとしたメッセージ性を持たせることにし、万が一テレビに映ってしまっても恥ずかしくなく、且つテレビを通じて訴えることができるイラストを、と真面目に考えた結果、事務員が消えて風景だけになった。

貴重な観光資源である三江線が廃線となるとこの地区は寂れる一方になってしまう。
幾らINAKAイルミというイベントを企画しても列車がなければ臨時のバスにでも頼るしかないし、抑々この宇都井駅を取り壊してしまうようではその魅力も半減である。

この過疎化の時代、時代の流れに抗うことなくただ指をくわえて衰退を待つのみではそれこそ先祖に申し訳が立たないのである。
どうにか先祖が残した土地や歴史を風化させることなく残してもらいたい、その一心で描かせてもらった。

所詮よそ者の戯言である。「初めて来たくせに何をエラソーに」と思われるのも尤もである。
ただ、我が地元にも蒲郡線という同じ道を歩もうとしている路線があるためにどうしても他人事にはなれなかった。
各所で言われているように鉄道が無くなって栄えた街はない。
鉄道は無くなってしまったけれど代替バスがあるから大丈夫、なんてこと言っている場合ではないのである。

宇都井駅

まあまあこのあたりである。
よかったら聖地巡礼として同じ角度で撮影してやってほしい(爆)。

宇都井駅

列車の出発の見送りと駅ノートの整理をしていたら残り5分になってしまった。
待合室を出ると夜の帳が下り始め、家には灯りが灯り始める。
階段を下りるかどうか最後まで迷ったが、外観はネットに沢山転がっているし、写真は暗くて録に撮れないだろう。
撮れたとしても急いで階段を駆けあがらないと万一乗り遅れたら今日中に江津にたどり着けなくなって今後の予定と財布に計り知れないダメージを与えることになる。

抑々、三次始発に乗れず黄昏時の訪問になった場合はメッセージを伝えることだけに集中しようと思っていたので、駅を下りることは断念した。
大事なのは三江線に乗って宇都井駅に降り立ちメッセージを残したという事実である。

時間になり浜原行きが入線。名残惜しくも宇都井駅に別れを告げた。

江津行最終列車

浜原にて江津行き最終列車に乗り換え。
浜原には駅ノートがあるので30分の停車の間にちょっと書いていこうかとも思ったが、恐ろしく疲れており早く座ってゆっくりしたい一心だったので辞退した。
因みに見聞による三江線の駅ノートの有無は

× 三次
書 尾関山
? 粟屋
〇 長谷
? 船佐
〇 所木
? 信木~伊賀和志
描 宇都井
○ 石見都賀
? 石見松原
〇 潮
? 沢谷
〇 浜原
? 粕淵~木路原
スシ 石見川本
× 因原
× 鹿賀
? 石見川越~川戸
〇 川平
? 千金
? 江津本町
× 江津

であった。是非列車に乗って訪れてもらいたい(時の経過により変動あり)。

キハ120

列車は2両。あの神楽号である。

ディーゼルカーの懐かしい音
目の前に広がる雄大な江の川
四季折々の景色を見ながら
石見神楽の息吹を感じて
いってらっしゃい三江線の旅


これこそ鉄道旅の醍醐味である。しかし廃線はこれを真っ向から否定するのである。

三江線の本当の姿

しかしここで三江線の現実を見ることになる。
鉄オタがいなくなった三江線終電は2両どころか1両でも空気輸送。終電と雖もまだ19時前なのにも関わらずだ。

三江線の本当の姿

列車は指折り数えるだけの乗客を乗せ浜原を発車。
車内はディーゼルの轟音と小気味好いジョイント音の旋律で余計な雑音が一切なく眠気を誘う。
車窓はまるで暗幕を垂らしたかのような漆黒の闇。漸く落ち着いて沿線風景を見るチャンスが訪れるも、沿線風景を見るどころか私の疲れきったブッサイクな顔だけが映り、どれだけ目線を変えても映り込んでくる。目が汚れそうである。

江津駅

2120、定刻通り江津に到着。本当に長い一日であった。
運転士にありがとうございましたとお礼を言い降りようとすると運転士はお疲れさまでしたと言わんばかりの満面の笑みで「ありがとうございました~」と返してくれた。
幾ら理由があったとはいえ、そのようなことを知るわけがない他人故「こいつも廃線になるから来ただけの鉄オタ、地元住民に迷惑を掛けまくってあることないことネットで吹聴するクソ野郎」と思われても仕方ないのだが、一般の人たちと同じように接してくれたことがうれしかった。笑顔一つでここまで妄想するのも気色悪いが(爆)、疲れた心身には一番の薬であった。

江津駅

どうもキハ47さん……。
何だかキハ47を3年ぶりに見たような気持ちだ(困)。明日はこのキハ47もお世話になる。
因みにこれは2123浜田発出雲市行終電である。

スーパーホテル江津

今回泊まる宿は江津駅から徒歩2分のスーパーホテル江津
2015年12月25日に誕生したホテルで天然温泉の大浴場が備わっている。
江津側から三江線を攻めようと思うと江津始発0600を利用することになるのだが、浜田からだと0530の始発で間に合うが、出雲市側だと始発益田行が0553で間に合う訳もなく大田市から石見川本行きのバスに乗らないといけない。
故にこの始発駅である江津にホテルができたことはとても歓迎することであり、三江線重要がかなり見込まれる(実際、三江線ポストカード付きプランや三江線写真集が付いたプランも出てきている)。
亦、下りの益田方面始発はこの江津なのでアサイチで出れば0734には益田に着くことができる(長門市行きと新山口行きに乗り換えができる)。
大田市にもホテルはあるが少し質が下がるので、石見銀山へ行く時の宿としても活用できるだろう。

スーパーホテル江津

設備は流石にまだ新しく、掃除が行き届いている印象。
枕も自分の好きな枕を選ぶことができ、一式は揃っているので見聞録最高評価且つ最早行きつけのグリーンホテルモーリスといい勝負である。
亦、フロント接客が大変に素晴らしく、最初は「グリーンホテルモーリスを超えたか!?」と思ったが風呂上がりにご当地コーヒー牛乳が飲めなかったのでやっぱりグリーンホテルモーリスのほうが上(爆)。ただ、グリーンホテルモーリスが☆4.9ならスーパーホテル江津は☆4.8というぐらいの話であり、素晴らしいホテルに変わりはない。
コンビニが近くにない事だけがマイナスだが、恐らく江津駅前の再開発でそのうち駅前にコンビニもできるだろう。これからが非常に楽しみなホテルである。


……始めは列車に間に合わなかったりカメラがぶっ壊れたり不安だらけであったが終わってみれば天気も1日よかったしとても充実した1日目であった。
隙あらば遅延の三江線……この旅の翌日、つまり2日目に三江線では落石があり最長110分の遅延があったし、



3日間の旅行を終えた次の日の10月21日には鳥取地震が起きて三江線どころか山陰全域でダイヤがガタガタになった事を考えると予定通りに敢行できたことはとても運が良かったように思う。

カメラの充電を確認しつつ身辺整理をし、2日目も素晴らしい旅になるよう天照大神に祈りつつ深い眠りに就くのであった。


2日目に続く!

No.248私が行かないでどうすんだ
場 所島根県 鹿賀駅~宇都井駅~江津駅
日 時2016/10/18晴/曇
備 考石見川本鉄道研究会
ぶらり三江線WEB
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