【第30話】愛知県知立市 三河知立駅 - 愛知

【第30話】愛知県知立市 三河知立駅

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【第30話】本線と三河線
~知立の今昔物語~
今回は知立駅のお隣、三河知立駅を紹介。半世紀して様変わりした鉄道事情を2011年の風景から読み解いていこう。

路地裏見聞録3周年企画と題した地獄の三河湾一周も終わり、ようやく計画実行前ほどの体力まで戻ったのはいいがその前回の反動なのかどうなのか今回は地元知立市。
その割にはしっかりとタオルと水分を準備する。自販機はそこらじゅうにあるしコンビニもあるのに入念な準備をするあたり篠島の教訓が活かされている。まだ夏は終わってない。

知立市

それはさておき、ここは三河知立駅前。昔は知立町の玄関口としてそれなりに栄えた場所であるが今では「廃止にならないのは信号場代わりだから」と揶揄されてしまっているぐらい客が少なくなった。なんだっそら、耐えられない。
豊田市方面を眺めてみると遠くに城らしきものが見えるがあれはヴェルサイユガーデン知立のサン・マリ大聖堂である。挙式会場として使われるものであって決してラブホの類ではない。どっちにしろ私にとっては使う機会はなさそうだが(爆)。

知立市

続いて南の方角。ここで注目してほしいのが手前にある新月堂の後ろにある黒い石垣のような部分。
これ実は1968年まで営業されていた駅の遺構なのである。
新月堂の左のあたり、埋められたトンネル部分が連絡通路であったとされる。

以下、知立市の鉄道歴史のお勉強。

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元々知立には2つの鉄道会社が存在していた。
ひとつが知立町時代の1915年、大浜(今の碧南)と刈谷を結ぶ碧海軽便鉄道と知立と挙母(今の豊田)を結ぶ知挙軽便鉄道の合併会社三河鉄道が今の三河線の三河知立駅に知立駅(初代)を開業させた。
そしてもうひとつが今の名鉄に当たる愛知電気鉄道。こちらは新知立駅を1922年に今の知立駅付近に開業させた後、同年6月に先程の写真の場所に移転させ連絡駅とした。

破線は知立連絡線と言う貨物線で、こちらは1928年に開通させた。

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1935年、愛知電気鉄道は名古屋鉄道と改め1941年に三河鉄道を合併。名鉄三河線となり同年8月に名鉄三河線知立駅と名鉄豊橋線新知立駅を統合知立駅(二代目)となる。
同会社の駅になったことにより連絡橋が架けられ連絡が可能になった。今で言うところの南海の岸里玉出駅に似ているかもしれない。また、ホームが離れているため社内ではそれぞれ本線側を「A知立三河線側を「B知立と区別することもあったそうだ。
最盛期には1日1.1万人の乗降客数があったらしい。

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このような状態は開業後しばらく続いたが「乗り換えが不便」「三河線直通運用に限界」「ホーム拡張ができない」など様々な問題が生じたため、名鉄と自治体が協議した結果1959年に今の場所に知立駅(三代目)が開業した。
知立駅開業後もA知立駅B知立駅はそれぞれ「東知立駅」「三河知立駅」と名前を変え存続(乗り換えに便利な知立駅ができたため連絡橋は撤去)されていたが、このうち東知立駅は特急停車駅の知立駅からわずか600mという近さが災いし、みるみる乗降客数は減少していき1968年には廃止されることになった。晩年は本線駅にもかかわらず一部普通電車は通過し乗降客数も800人程度だったという。

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知立市

開業から場所が変わっていない三河知立駅。歴史は知立駅より深いのである。
昔はこの駅も立派な木造駅舎があったが駅管理集中システムによって無残に景観破壊されてしまった。
(参考ページ:まるかど日記 18年前の三河知立

知立市

知立駅からの電車をのんびり待つ後ろで名鉄本線を走る電車がせわしなく行き交う。
写真は6500系。今回の気分だと「知立駅(二代目)に入線する6500系」と言ったほうがいいか。

それにしてもこう見ると岡崎側も思ったより山が近いなあと思う。
地図で見る限り恐らく幸田の山々で、若しかしたら遠望峰山も混じっているかもしれない。

知立市

本線と三河線。ぼーっと見ているとジオラマを見ているような気分になる。この日常の時の流れを何の抵抗もなく感じられる瞬間がとても心地よい。

知立市

そうこうしているうちに三河知立駅に猿投行きの電車が到着し交換を行っていった。この駅にも昔は色々な電車が入線していたが、今では専ら6000系である。

ただ、2027年の豊田特急復活(1974年のダイヤ改正で特急から急行に格下げされるまで三河線には特急が走っていた)でこのあたりの電車の波も一変するかもしれない。
それが特急として乗り入れる2200やセンスのない銀車だらけになるのか、鶴舞線の車両が乗り入れてくるのか、6042Fに端を発した6000系のゾンビが三河の主として君臨し続けるのか、豊田特急用に車両を新しい形式の車両を製造するのか全く分からないが、今見ているこの風景と同じ風景を2027年に見ることは不可能であることは確かである。

三河知立駅

亦、100年に渡りこの地に留まり続け知立を見守ってきた三河知立駅だが、ここにきて高架化による三河知立駅移転の話が持ち上がっている。
時代の流れなのでしょうがない話ではあるが「本当の知立駅」が消えてしまうというのはどこか悲しいものがある。

知立市

地平の三河線が名鉄本線の高架をくぐる風景ももうすぐ見収め。ただ、現在知立駅周辺はどこもかしこも高架化による鉄の塊が跋扈しているのでこのような写真の風景は「もう見られなくなった」と言ってもいいかもしれない。

ここまで書いておいて最後に丸投げというのもアレだが(爆)、最近の知立駅周辺の変遷に関してはアレコレコレクション様の名鉄知立駅高架化工事見物が写真付きで詳しく紹介されているので参考にしてもらえればと思う。

亦、2016/3/19~4/10まで名鉄 レトロ社紋スタンプラリーin三河というスタンプラリーが開催される。
スタンプ台紙貰いに知立駅に立ち寄った序でに、知立の失われつつある歴史と新しい歴史をその目で確かめて見るのは如何であろうか。もう古いほうは無理かもしれんけど(爆)。

No.030本線と三河線
場 所愛知県知立市 三河知立駅
日 時2011/08/27
備 考名古屋近辺工事見物・名鉄知立駅高架化
引 用狼と香辛料 (電撃文庫)
狼と香辛料 (電撃文庫)

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